2000年4月28日 日本経済新聞より
県工技センターとイガデン
ふろの水、電気で殺菌
温泉・食品工場など向け
技術考案,装置試作へ
茨城県工業技術センターと検査機器ベンチャーのイガデン(茨城県石下町,五十嵐武士社長)は電気を使ってふろ水などを殺菌する技術を考案した。
アルミニウムやチタンでつくった電極を水に浸し,断続的に電流を流すことで,菌の数を百分の一~千分の一にするという。
温泉や銭湯,食品工場などの衛生管理に役立つと期待している。
銭湯の水を使った実験では,1リットル当たり二十五ワットで五分間の通電処理を加えた。
数日間放置して菌の数を調べたところ,無処理の水に比べて最小で千分の一だったという。肺炎などを引き起こすレジオネラ菌にも殺菌効果があることを確かめた。
イガデンが電流を断続的に流す技術を研究しており,今後は細菌の原理を解析し,装置の試作に入る。
空調施設の冷却塔水や温浴施設,給水・給湯施設,噴水では,雑菌対策が課題になっている。
殺菌装置の需要は大きく,早期に製品化する方針だ。
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