1999年7月28日 日刊工業新聞より
イガデン
温泉水スケール除去
汚水処理装置の用途拡大
【水戸】水処理装置開発のイガデン(茨城県石下町篠山78-4、五十嵐武士社長、0297-42-6372)は、自社開発の汚水処理装置を使って温泉水から発生するスケール(酸化物の塊)を除去する事を確認。
温泉水を電気分解し、粒上になったスケールを沈殿させる。
主に工場排水の浄化用としていた汚水処理装置の用途が広がり、各地の温泉地に売り込む。
温泉のスケールは、カルシウム分が酸化して白濁色の塊のなる。
温泉地では温泉水を供給する配管が詰る原因にもなり、除去するのに手間と時間がかかっていた。
同社は4月に宮城県蔵王町の遠苅田温泉に電源装置と電極板で構成する実証プラントを設置。
①温泉水をそのまま流す。
②配管部に磁石を付けて温泉水を流す。
③電気分解処理した温泉水を流す。
という三つの配管に分けて2,3ヶ月実験した。
合計で日量40㌧の温泉水を流した。
その結果、電気分解処理の温泉水が流れ出る配管口にはスケールがたまらなかったという。
また、貯水槽に温泉水を流し込み、電気分解した結果、電極板に多量のスケールが付着したと言う。
同社は[温泉水のカルシウム分など有機物が電気分解で分離したため](五十嵐社長)としている。
また、実験の様子をインターネット上で公開している。
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